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金剛山赤不動明王院、慈福のブログです。 學びを深めるため永作優三輝師僧の許可を得てリブログしています

by 慈福

密教781 追憶


追憶

私にも、皆さんと同じように様々な過去があります。

では、何故過去があるのか?
答えは、一生懸命に生きて居るからなのです。

例えば、過去に捉われて生きる時、
あなたも私も、生きて居る事が苦痛になって来ます。

何故か?
良い時だけを見つめる時、今の状況に、不満と過去への憐憫が生ずるからである。

人間に生まれてカルマ《因縁》の無い人は、唯の一人も居ません。

何故か。
カルマもなく、悟りと覚醒に満ちた人であれば、生まれる必要も無いのである。

この世は、檻の無い動物園だからである。
良い人も悪人も、全て同じ檻の中に居るのである。

これを否定出来る人が居るのなら、教えて頂きたい。
但し、いい加減な事は許しません。


過去にこんな話がある。

男は肉親の縁薄く、若い時に両親と死別。
日本各地を放浪するが、やっと美しい妻と結ばれ、しあわせの絶頂にあった。

男は一生懸命に働いた。
妻と子供に囲まれ、このしあわせが未来永劫に続くと信じて働いた。

だが、魔の時が突然襲い掛かって来た。
それは、妻と子供の死である。


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男は絶望した。
何故自分なのか?
何故こんな目に会わねばならないのか。
考えても答えは出て来ない。

毎日が地獄だった!
妻との日々を追憶する時、男は居ても立っても居られ無い苦痛にのたうち、精神が崩壊して仕舞うかと思ったほどである。

その時、男は考えた。
どんな事にも、答えは存在すると。
しかし、容易には答えを見い出す事は出来無い。

妻との思い出の部屋は埃にまみれ、あの頃の面影は無い。
男の心は荒み、涙に暮れた。

しかし、男の心を支えたのは幼い頃から続けて来た武術であった。

男は、生きるとは何かを題材に選び、文武両道を胸に學んだ《一心不乱に》

そして、紆余曲折の後に教えられたのが、妻と子供からのメッセージだった。

人は生を生き、死を受け入れる時、真の學びに目覚める。


今、苦しみの中に居る人は、絶望してはいけない。

學びの中に居る事を知るべき、と私は考えます。


南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院
院主 永作優三輝

どんなに過去を怨んでも、悲しくとも、つらくとも、その日の過去に戻り、やり直す事は出来ません。
いずれ過去を受け入れるときがきます。
何故なら、あの日の過去は無かったのだとごまかしたとしても、いずれ浮き上がってくるからです。
過去を受け入れ、自分の心に受け止めるとき、やっとそこで前へと歩く一歩が踏み出せるのです。

ありがとうございます 慈福


by fudou8jifuku28 | 2018-03-17 06:00 | 赤不動明王院便り